サンコラデイ道

道良き7合目の稜線を歩きながら、かつてこの道を歩いたであろう詩人「金サッカッ」の由有り気な放浪を追い、つぼみの熱望と悲しみが相交わる花のような16歳の端宗の純粋な魂を思い浮かべ、毎時労働の契りを結ばなければならなかった鉱夫たちの痕跡を求めながら、下山途中にブドウを植えるお年寄りや唐辛子を収穫する女性と出会う道。

話者は、この道を案内する際に、寧越に関するささやかな物語をおまけで語ることも可能だと考える。
「瞑想シークレットロード」をサブタイトルとして掲げる「サンコラデイ道」は、望京台山の主陵線を「瞑想道」「望京台山道」「鉱夫の道」などのテーマに分け、そこに隠されたエピソードと歴史を記録しており、ドライブコースに最適な「蛇行道」「松林の道」「募雲洞道」は、童話のような二つの村を繋いでいる。

これまで、望京台山は、山男や山女にその姿を容易く現すことはなかったが、現在は、80年代の鉱夫たちの憂いと引き換えに、今を生きる父親と母親、そしてその子ども達に、暫しの間この地に腰を据えることを受け容れている。