Welcome to YeongWol
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遠く遠く離れた地に大切な方(端宗)を置いて帰路に就く臣下たちの心中は穏やかではなかった。何度も何度も振り返りながら重い足取りを引きずるようにして去っていった臣下たちの、胸が締め付けられるような苦しみが残る道。
そして、ホトトギスが悲し気に鳴く夜、命を懸けてお仕えしなければならない端宗が、東江へと舞い落ちる赤い花びらと化す毒薬を、自らの手で伝えなければならなかった臣下たちが涙を流しながら歩いた痛哭の道。
死を以て、端宗に対する君臣有義(君臣の道理は義にある)を守ろうとした死六臣と錦城大君、不義なる附和雷同に承服しかね、全ての官職を捨てて端宗への信義を貫いた生六臣の決然たる忠節の道。
「誰彼を問わず死体をおさめる者がいればその三族を滅ぼす」という御命が下されたにも関わらず、人として守るべき道理があるとして、死を賭して端宗の遺体を収め、山に埋葬した寧越の虎将「厳興道」が貫いた人倫の道。